彼からのささやかなプレゼントは嬉しかったけど、私はいつもと全然違う展開に居心地の悪さを感じ始めていた。
彼は私が手にしている携帯ストラップを見つめたまま、何か考え込んでいるようだった。そんな彼を見ているうちに私はだんだん不安になった。
『何を思っているのか、どこに向かおうとしているのか。
これからはここに話しにくるだけなのか、また私を抱くこともあるのか。
お土産だって、なんで今日初めてこのタイミングでくれたんだろう。
駆け引きをしているつもりだろうか。』彼の意図が読めなかった。
でも、彼をこんなふうにさせたのは私だ。
この前、本気で誘ってくれた彼に対し、あまりにも冷たい態度で断った私。
『この人は今日、何らかの決意を持ってここに来たんだ』
彼の態度からして、それはもう間違いないと思った。
彼はおもむろにバッグの中の名刺ケースから一枚の名刺を取り出し、ボールペンで何かを書き込んだ。
「俺の連絡先。」そう言って私に名刺を差し出した。
それは某スポーツ関連の名刺で、氏名・住所・自宅の電話番号・携帯の電話番号・PCのメールアドレスが印刷されているものだった。そして空いているスペースに携帯のメールアドレスが書かれていた。
このとき初めて彼のフルネームを知った。彼が店に伝えていた苗字は偽名ではなく本名だった。
私は嬉しくもないしありがとうでもなかった。
風俗嬢に名刺を置いていくお客様はたくさんいるけれど、彼はそういうことをする人じゃないと思っていた。
私が抱いていた彼のイメージからはあまりにもかけ離れた行動で、私はものすごくショックを受けた。
『あー、結局この人も他の客と一緒なんだ』彼はただ名刺を渡しただけで悪いことなど何もしていない。
でも私は『裏切られた、甘く見られた』そう感じた。悲しさと悔しい気持ちでいっぱいになっていた。
(※そんな風に思うこと自体、彼のことをお客様ではなくて一人の男性として好意的に見ている証拠である。でも、このときの私はそのことに気付いていない。)
-16へ続く-
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レポートの件、勘違いしてしまいました。
いつかアップされたらいいなぁと願いながら、ときどきチェックしようと思います。
○×○○○××○は、一度だけそういう画像を見たことありますが、あれはCGや特撮じゃなかったんですね(笑)
個人的には全然ダメです。怖すぎます。
しかも○○○もですかっ!? そんなことしていいんでしょうか、しかもそんな金額で。
ありえないですよね!
取り乱しましたが(笑)
“○○○ ○○の○○○”のサイトも見ました!
コンセプトが面白いですね。コースもいろいろあって楽しそうなお店だと思いました。
いろいろなサイトを見るのは楽しいです。
K様がご紹介して下さるサイトやブログはどれも安心して見られるのでとても助かりますし感謝しています。
いつもありがとうございます。