「相変わらず押しが強いね。」「絶対に譲れないことに対してはね。」
彼は私と出会ってからこれまでの約一年、一人でいろいろなことを考えて苦しんできたはずだ。
彼は私が風俗で働いている理由は知らないし、いつから働いているかも知らない。もちろん借金があることもいくらあるかなんてことも何も知らない。
彼がそういうことを聞かないのは私への気遣いかもしれないし、彼自身聞くのが怖いからなのか、それはわからない。
でもどちらにせよ、彼のことだから私以上に、先のことまでいろいろと最悪な状況を想定したに違いない。
それでも彼は私を選んでくれた。
私はその誠意に応えたいと思った。
でも何よりも、結局は自分の気持ちが一番大きい。
私はやっぱりこの人と一緒にいたい。
1対1で真剣に付き合いたい。
他の女に渡したくない。「ねぇユウくん、飲もうよ。」「じゃ、その前にシャワー行ってくるから待ってて。」彼は歩きながらシャツを脱ぎ、それをベッドの上にポンと放り投げてバスルームに入って行った。
私は、彼がそんなふうに脱ぎ捨てたシャツにさえも愛おしさを感じながら、彼のシャツを畳んだ。
私は今まで彼を見てきて、弁が立つだけじゃなく実際に行動力がある人だということはわかっていた。
頭が良くて空気を読むのも上手いし、私の性格もよくわかっている。
私は以前、彼から「生意気で気が強くて泣き虫で意地っ張りでプライドが高い」と言われたが、「好き」という告白をする前にわざと私の短所を並べ立てたのは彼の戦略で、それは私のことをよくわかっている最たる証拠だ。
彼は問題が起こっても時間や距離を置いたりせずに、正面からぶつかってすぐに解決する。そして、私に後悔させない。
『彼を信じていれば間違いない』
これまでの私の人生で、ここまで頼れる男性には出会ったことがない。
-80へ続く-
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女性と接することも完全に断つのではなくて、ある程度は必要ですよね。
私も、趣味を極めたり幅を広げたり、異性と遊んだり友達と飲みに行ったり、うまくストレス解消しながら充実した毎日を過ごしていきたいです。
嫌なことあってもそれ以上の良いこと見つけながら、お互いポジティブに頑張りましょう!
寂しいこと言わず、いつでもまた気軽コメントして下さいね(^ ^)