付き合ってもうすぐ2年という頃、彼から「(結婚を前提に)一緒に暮らそう」と言われた。
私が「結婚のことは考えられない」と答えると、彼は「わかってる。それでいいから」と言った。
実際、彼は普段から結婚にこだわったり焦ったりという様子は全然なく、このときはたぶん『遊びで同棲するんじゃないんだよ』ということを強調したくて“結婚”という言葉を使っただけだと思う。
それから約2ヶ月後、私は自分が借りているマンションの契約期間を終えて、彼のマンションで一緒に生活することになった。
彼はクローゼットのスペースを大胆に開放してくれていて、私のためのチェストや収納ケースなども買い足してあった。
私は彼の気遣いと歓迎されているムードを感じてとても嬉しかった。
料理・掃除・洗濯などの家事全般は私の担当だが、誰と住もうが一人で住もうが、それは今までずっとやっていたことなのでなんの問題もない。
彼と一緒に住んでいるとテレフォンレディはできないので私の仕事はオナクラだけになったが、家賃・光熱費・生活費などの金銭的負担が全部なくなるのは私にとって大きいことだった。
私は彼のテリトリーに後から割り込んだ形なので、初めのうちは自分の居場所という感覚が持てずどうも落ち着かなかったが、一緒に暮らすうちに段々“二人の家”という実感が湧いてきた。
一緒に生活しているというのに、彼は仕事の愚痴も言わず疲れた顔もほとんど見せず、付き合い当初と変わらずいつも明るくて爽やかで、私に対してすごく優しい。
大好きな彼に想われて、大事にされている実感もあって、私は完全に自分の幸せに酔って舞い上がっていたのだと思う。
いや、もっと言えば彼と付き合って2年以上、ずっと甘えて調子に乗って舞い上がっていたのかもしれない。
-128へ続く-
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私は都会で暮らしつつ旅行などでは自然の豊かなところに行くのが好きだし、今までずっとそうだったので、それが自分の楽な生活スタイルです。
でもそれも人それぞれですネ(^ ^)