仕事を切り上げた彼がリビングに入って来た。
「腹減ったー!」「お疲れさま、ごはんにしよ。」
私達はいつもテレビをつけずに話をしながら食事をする。
「なぁ今度さ、温泉行かない?」「温泉もいいけどさ、私また海で朝日を見たいなー。」本当は『車どうしたの?』って普通に聞けばいいのに、私はわざと遠回しな意地悪を言った。
「あー…じゃあさ、西伊豆の温泉旅館に行こうよ。夕日を見に。」私は彼の答えに驚いた。
デートや旅行の話で彼が私の意見を黙殺するなんてこれまで一度もなかったことだ。
そんな態度されたら余計に勘ぐってしまう。
なんではぐらかすのかな。なんで隠すのかな。
『車ないから行けないよ』って普通に言えば済むことなのに。
食事を終えて、彼はソファでコーヒーを飲みながらテレビを観ている。
私はキッチンで食器を洗いながら思い悩んでいる。
やっぱりイヤだ、このままじゃ気持ち悪い!
私は食器を洗いを終えるとコーヒーを持ってリビングへ行き、彼の隣に座った。
「ユウくん、でっかい四駆の車持ってたじゃん?」「あー…」「あの車どしちゃったの?」「あー。…なんで?」彼らしくない。明らかに動揺し、歯切れの悪い姑息な質問返し。
それだけで私は完全に頭にきた。
「もういい。話は終わり。」私はそう言うと、そこからは黙ってテレビを見ていた。
彼は頭の中であれこれ策を練っているに違いなかったが、10分待っても20分待っても一言も話しかけて来ない。
私はしびれを切らして立ち上がり、リビングを出た。
くさくさしたときはお風呂に入ってスッキリするのが一番!そう思ってお風呂に入ったが、どうにも気分が晴れなかった。
-130へ続く-
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ただ、私はわざわざ言いませんが…。というか、私は基本的にお客様に質問をしない風俗嬢だったので(^ ^;)
彼女はたしかにいろいろなお客様に同じようなことを言ってるかも知れませんが、もしかしたら言ってないかもしれないし、風俗嬢の言葉は嘘の中に真実が混ざっていることもあるので見極めも難しいですね。
彼女がまだ経験の浅い風俗嬢なら、それは本当だったのかもしれませんネ。
記事は、時間があるときにまとめてブワーっといっぱい書いて、それを適当な長さで区切ってアップしています。なので、一つの記事に対しての時間はちょっとわかりません。
当時の手帳や日記を読みながらいろいろ思い出しつつ書いているのですごく時間かかっています(笑)
ちなみにキーボード打つのも遅いです(> <;)