待ちに待った日曜日。彼の試合を観に行く日。
私はこの前のデートのときよりも早く家を出たが、待ち合わせ場所に行くとまた彼の方が先に着いていた。
「そういう格好も似合うね。」「そういえば、いつもスカートだもんね。」私はTシャツとジーパンのラフな服装を彼に見せるのは初めてだったので少し照れた。
「でもクリスマスのときはサンタだったよね。あ、あれもスカートか(笑)」「そんなの思い出さないでよ。」「なんで?可愛いんだからいいじゃん。」彼は普通に笑っていたが、私はちょっと馬鹿にされた気がした。
それから彼はいつものようにサングラスを掛けて車を走らせた。
「ユウくんていつもサングラス掛けてるね。」「あー。そうだね、都内は人が多いから。」「人が多いから?…まぁそうだけど。」「なんか人目が気になって嫌なんだよ。」人混みが嫌いというならわかるけど、人目が気になる?
「なんで?私と一緒にいるのを見られるのが嫌だから?」「違う違う、そういうわけじゃないよ。」私は意味がわからず納得できなかったが、とりあえずここは引こうと思った。
彼にとって今日の試合がどの程度重要なものなのか、私にはさっぱりわからないが、車の中を不穏な空気にして会場に向かうべきではないと思った。
「ねえ、はるかちゃん。俺の勘違いだったら悪いんだけど…」「何?」「伊藤○○くんって知ってる?」懐かしい名前。
えっ、彼は気付いてたんだ!
すっかり忘れていたが、私と彼には共通の友人がいたのだ。それで私は初めのうち、彼のことをとても警戒していた。
なんでそんな大事なこと忘れていつのまに警戒しなくなったんだろう。
-55へ続く-
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はーい。マイペースで頑張ります!
コメントは、もちろん記事の内容と全然関係なくてもかまわないのです。
今更何をおっしゃいますか(笑)
コメント欄は唯一コミュニケーションを取れる場なので、これまでのように活用して下さい♪
○○○ ○×○○はキツイですね。
3ヶ月もどんな訓練を受ければいいのでしょう…。
ぶっ壊れちゃいますよ~ 考えられないし考えたくもないかも(> <)
私は今日はもう帰宅していますが、お昼ごはんを食べ損なったので今から夕飯です。
こんな時間にごはん食べたら夜中にお腹すいちゃいますけどね(笑)