車は細い道を走り続け、やがて大きい道路に出た。
「よし、ラブホに行くぞー。」「は?」「寝るだけだよ。変な意味じゃなくて。」「ふーん。でも安いとこじゃ嫌だよ?」「なんだよその贅沢(笑)」
「行きつけの所があるからさ。」「なにそれ!行きつけのラブホ!?」彼にはまったく油断ならない。
ときどきこういう無神経なことを平気な顔して言う。
「あぁでも、いつも一人だよ。」「嘘でしょ?なんで一人でそんなとこ行くのよ。」「一人で海に行くから。で、そこでシャワー浴びて昼寝して帰って来るの。」「ふーん。…いつもそうしてるの?」「そうだよ。いやいやホントだってば(笑)」そこはガレージ付きの戸建てで人と会わずに入れるタイプのホテルだった。
べつに彼とどうこうなんていう心配はもう関係ないが、二人でこういう所に来たのが初めてだったので、私は何となく恥ずかしかった。
一方彼は、まるで自分の別荘にでも来たかのように緊張感のかけらもない。
本当に寝に来ただけで、こういう場所をそういうふうに使うことに慣れているのだと思った。
お風呂に入って体を温め大きなベッドに横たわると、私はすぐに熟睡した。
ただ海で一晩過ごしただけなのに、自分が思っている以上に体力を奪われ疲れていたのかもしれない。
そして数時間後、熱めのシャワーを浴びて一息入れ、車に乗り込みホテルを後にした。
田舎の風景はかなり長く続き、だんだん街っぽくなってきたかと思っていたら、車はいつのまにか都内に入っていた。
-116へ続く-
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以前テレビで、車に雷が落ちたらどうなるか…車内と車の外にマネキンを置いて実験してるのを見たことがあります。
とーのー様のコメントを読んだときに、そのときの映像を思い出して恐ろしくなりましたよ。
本当に強運です。被害が軽くてよかったです♪
最近は賑やかな所は外国人で溢れていますね。
昨年ディズニーランドに行ったとき、あまりの中国人の多さに気持ちが負けてしまって早々に退散しました(笑)
粉ものは大好きだし、普通にしょっちゅう食べていますよ(^ ^)
私の友達に関西出身の女の子がいて、彼女は一人暮らしなのに、たこ焼き器を持っているんですよ!
私が粉もの好きといっても、さすがに彼女には負けますね(笑)