その後、発作が治まった私は水を飲んでリビングのソファに横になり、彼は床に座ってソファに寄りかかっていた。
「なぁ、最近過換気なったのっていつ?」「あれ以来なかったから、もう1年以上経つね。」「そっか。」
それから、発作のときにビニール袋は使わないことと、一人のときに発作が起きても後から申告することを約束させられ、加えて「泣くときは女らしく可愛く泣け」と言われた。
私は仰向けのまま天井をみつめていた。
なんでこの家の天井はこんなに真っ白で綺麗なんだろう。
うちの天井は薄汚れていた気がするな…。
「ねえ。ユウくんは私と別れたいと思ったことない?」「“大嫌い”って言ったと思ったら今度は別れ話かよ。」「ううん、でもどうにもなんないこともあるなーって。」「ちょっと出れる?場所変えて話そ。」彼はそう言うと目も合わせずにさっさとリビングから出て行き、私は慌てて起き上がって後をついて行った。
車に乗ると彼はいつものように小さめのボリュームで音楽をかけ、いつものように行き先は言わずに車を出した。
「で、何?別れたいの?」彼が突然話しだしたので私は驚いた。
「ううん。ってゆーか運転しながらいいの?」「おう、その方がいいよ。サクサク話してよ。」と言われても…私は何をどう話せばいいのかわからない。
「俺は別れたいと思ったことないよ。てか聞かなくてもわかるでしょ。」「……んー。」「なんで別れがよぎっちゃったの?」「別れたいとは思わないけど、私達って大事なとこが理解し合えないよ。」「大事なとこが理解し合えないか…。大事なとこねぇ…。」私は時々彼に目をやりながら話していたが、彼が私の方をちらりとも見ず話すので、私も彼を見ないようにした。
-125へ続く-
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確かに女の子の世界は怖いですね~。
キャバクラは結構ヤバイですが、風俗は意外と平和です。
それに、私はそういうことには屈しないので全然怖くないんですよ(笑)
大抵の風俗嬢は地獄を見てから風俗に落ち、更にそこからまた地獄のような日々を生きているので、精神は病んでいますが意外とタフなんですよ☆